【実験レポート】He-Neレーザの静特性に見られるピーク及び負性抵抗領域について

【実験内容及び条件】

 He-Neレーザに接続した電源電圧を130Vから徐々に低下させていき,レーザーが消えるまでのレーザの光出力を計測していく.

 

【He-Neレーザの仕組みから考える】
 レーザ発信機は主に、レーザ光を発信する物質であるレーザ媒質、共振器としてレーザ媒質を囲んで対向に配置される一対の反射ミラー、外部からレーザ媒質にエネルギーを与える励起エネルギー源の3つの基本構造から成り立っている。今回の実験で用いたHe-Neレーザでは名前の通り、レーザ媒質にHeとNeを10:1~5の割合で混合した気体を用いている。この媒質に直流電圧を印加しグロー放電させることでHe原子が励起し、Ne原子に共鳴衝突をする。この衝突によりNe原子は励起し、レーザ光を放出することとなる。しかしこの放出だけでは基底状態よりも大きいエネルギーを抱えたままとなってしまうため、ネオンサインを自然放出した後、レーザ細管の壁に衝突し残りのエネルギーを使い切り基底状態へと戻る。レーザを発信するにあたって媒質はこのようなサイクルを持つため、放電長は必要な発振出力、封入圧力の最適値がレーザ細管の内径によって決まる。これらと同様に放電電力も内径によって決まる最適値を持つため、この値以上の電を流すと出力は低下することとなると考える。

 

また、発振の上、下限電圧についても考察していく。上限電圧については前述した理由により放電長により決まるため、このようになっているものと考察する。下限電圧についてはHe原子を励起状態にするためには一定以上のエネルギーを放電により加える必要があるが、そのエネルギー準位に到達するほどのエネルギーを与えられない電圧が下限界電圧であると考える。

 

参考文献
1. 量子エレクトロニクス    著者 後藤俊夫 他   昭晃堂
2. らくらく図解 光とレーザー 著者 山本 将史    オーム社
3. 新版レーザ入門       編著 電子情報通信学会 コロナ社